Supervised by: 淺井 郁

周りの人と比べて「自分はネガティブ思考だな……」と感じて落ち込んでしまうことはありませんか?
ときには消えない不安や重い気持ちに包まれて、「もしかして何か心の病気なのかな……」と一人で思い悩んでしまうこともあるかもしれません。
今回は、ネガティブ思考がどうして生まれてしまうのか、うつ病などの精神疾患との関係性も踏まえながら優しく解説していきます。
心と体をいたわるためのセルフケア方法もあわせてご紹介しますので、ぜひゆったりとした気持ちで読んでみてくださいね。
| ネガティブ思考は病気なのか?

結論からお伝えすると、ネガティブ思考そのものが何かの病気に当てはまるわけではありません。
だからといって、「ネガティブなのは自分の性格や努力不足のせいだ」と自分を責める必要も決してありません。
ただ、心が暗い気持ちでいっぱいな状態が長く続くと、趣味や好きなことも心から楽しめなくなったり、毎日を過ごす活力そのものが奪われてしまったりすることがあります。
また、我慢し続けることで心身の不調や大きなストレスにつながってしまうこともあるでしょう。
ネガティブ思考になってしまうのは、心が「休みたい」とサインを出しているからかもしれません。
| ネガティブ思考が止まらないのはなぜ?

ネガティブ思考が止まらなくなって悩んでいても、その原因があなた自身にあるとは限りません。
これまでの環境や子ども時代の育てられ方など、外的要因が積み重なってネガティブ思考を形成している可能性も考えられます。
ネガティブ思考だからといって自分を過度に責めることなく、無理のない範囲で原因を探っていきましょう。
ネガティブ思考が止まらずに頭の中が悪い内容でいっぱいになってしまうことを、「ぐるぐる思考」「反芻思考」などと呼びます。
まずはこれらの思考がどうして始まってしまうのか、考えうる原因をご紹介します。
ついつい嫌なことや過去の失敗を思い出す
日々の生活のなかで、つい嫌だった経験を繰り返し思い出してしまう方も多いのではないでしょうか。
「黒歴史」などと呼ぶこともあり、思い出すことに恐怖を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
過去の嫌な経験と同じシーンに出会ったとき、嫌だった気持ちを思い出すのは自然なことです。
しかし、何の関係もないのにふと頭をよぎったり、過去の失敗を思い出していたたまれない気持ちになる経験が多いと、何をするにも楽しめなくなってしまうことがあります。
また、過去の失敗を思い出すのと同時に「どうしてあの時こうしなかったんだろう」「ああしておけば失敗することはなかったのに」といった後悔が同時に襲ってくることがあります。
過去は変えられないため、通常であれば今後同じミスをしないよう注意すれば良いのですが、ネガティブ思考の場合はそれだけに留まらないことも。
いつまでも同じ失敗について後悔を重ね、前に進めなくなってしまう方も少なくありません。
認知の歪み
「認知の歪み」という言葉は、精神科医・アーロン=ベック氏が提唱したものです。
何か失敗をしてしまったとき、通常の精神状態であればミスを振り返り、今後どうすれば良いのか解決方法を模索し始めやすくなります。
認知に歪みが生じると、自分のことを正しく認識できず、長所に目が向かなくなってしまう傾向があります。
自分の短所ばかりが気になるようになり、何をする際も「どうせできないから」と目を背けてしまうようになることも。
何事も白か黒かで判断するようになり「できないものはできない」と諦めてしまうのも、認知の歪みに当てはまるといわれています。
少しの失敗があると全てがダメになったと感じたり、計画通りにいかないと全て投げ出してしまったりと、過度な完全主義に自分や周りが振り回されてしまう場合もあります。
ストレス
どんなにポジティブな思考の方でも、過度にストレスが溜まった状態では、柔軟な思考が難しくなることがあります。
仕事や家事・育児など忙しい日々を送る現代人の中には、知らず知らずのうちに少しずつストレスが溜まっている人も珍しくないでしょう。
その日のストレスはその日のうちに和らげてあげなければ、感情にも影響を与えてしまいかねません。
ストレスの難しいところは、多くの方がその存在を無視してしまいがちだという点です。
誰もが少なからずストレスを抱えている現代社会では、少し嫌なことがあったくらいですぐに対処しようと考える人は少ないもの。
そうして積もりに積もったストレスが気持ちをよどませ、ネガティブ思考へと繋がってしまうと考えられています。
疲労
日々を送る上での軽度な疲労であれば、すぐにネガティブ思考のループへと繋がる危険性は低いでしょう。
しかし、忙しい毎日で疲労がとれなくなったり、ストレスの溜まりやすい環境で蓄積された疲労であったりする場合は、精神への影響も大きくなりがちです。
体が疲れている状態で無理に頑張ろうとすれば、ネガティブ思考が止まらなくなるのも無理はありません。
疲労が原因によるネガティブ思考の反芻は、悪化する前に原因を取り除いてあげることが望ましいです。
過重労働が原因であれば環境調整や転職を、家事や育児が占める割合が大きい場合はパートナーと話し合うなど、根本となる原因を模索してみましょう。
1日の疲労をその日のうちに癒せるようになれば、自然と頭の中がクリアになり、前向きな考えが生まれやすくなります。
自尊心が低い
ネガティブ思考の中でもとりわけ注意したいのが「自尊心の低さ」です。
失敗してしまったときに自分を顧みるのは必要なことですが、チャレンジする前から「どうせ自分にはできない」と諦めてしまうのはつらいですよね。
最初から自尊心が低い方は少なく、親からの声掛けや失敗したときのフォローなどが影響していることも多いといわれています。
「あなたはどうせできない」「何をしてもダメな子」「失敗したのはお前のせい」などと言われて育てば、大人になっても自分を信じにくくなるのは自然なことです。
自尊心が限りなく低いと感じる場合は、一度自分の幼少期を振り返ってみるのも一つの手です。
幼少期に問題がない場合は、上司の態度やパートナーの発言なども影響しやすいポイントとなります。
自尊心の低さは、決してあなた一人だけが原因であるわけではありません。自分を責めすぎず、思い切って環境を変えてみるのも方法の一つです。
他人からの低評価
自尊心の低さにも通じるものがありますが、他人から正しく評価されない状態が続くと、ネガティブ思考がループする原因となります。
良い行いをしたにもかかわらず評価されなかったり、ミスを自分一人に押し付けられたりした経験のある方もいるのではないでしょうか。
人は誰でも、自分を自分で評価するだけに留まらず、周りからの目を気にしながら生活しています。
努力したことや時間をかけて行ったことなどを周りから正しく評価されてこそ、頑張りが報われ次へのやる気になりやすいのです。
他人からの低評価が続くと、自尊心が低くなり「自分ではできない」と考えるようになってしまうことがあります。
モチベーションが上がらず失敗することも多くなり、再び他人から低い評価をつけられるといった悪循環に陥ってしまうこともあるでしょう。
関連記事:メンタルがやばいサインとは?メンタルの不調で休むのは甘え?
ネガティブ思考とうつ病の違い

ネガティブ思考が続くと「自分はうつ病ではないか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
精神疾患の代表的存在であるうつ病は、今も多くの方が苦しんでいる病の一つです。
うつ病は自分一人が我慢して頑張るだけで治るものではなく、専門の医療機関で正しい治療やサポートを受ける必要があります。
実際にうつ病の症状にはネガティブ思考が含まれており、気持ちが沈んだ状態が続いたり、自分を強く責めてしまったりする方も珍しくありません。
しかし、ネガティブ思考が続くからといって、必ずしもすべてがうつ病に当てはまるわけではありません。
単なる一時的な思考の状態である場合もあれば、うつ病以外の要因が隠れている場合もあるでしょう。
気持ちが落ち込みやすいからといって自己判断で決めつけるのではなく、不安な場合は専門家に相談してみることが大切です。
さらに、うつ病と診断されていても、特に気持ちの落ち込みや自尊心の低さといった症状が目立たないケースもあります。
一人ひとりによってあらわれる症状が大きく異なり、対処法も異なるのが精神のデリケートなところ。
通院するのに負担が少なく、安心して相談できる医師を探してみましょう。
| ネガティブ思考の治し方はある?

うつ病など、精神疾患によりネガティブな思考になってしまう場合は、専門家と一緒に治療法を考える必要があります。
人によって適切なアプローチは異なりますが、用いられることの多いものには「認知行動療法」「マインドフルネス」などが挙げられます。
また、ネガティブ思考とうまく付き合っていくためには、医師による治療だけでなく日常生活でのセルフケアも大切です。
自分にできることを無理のない範囲で試しながら生活習慣を整えていくことが、気持ちを軽やかにする第一歩となるでしょう。
認知行動療法
認知行動療法は、うつ病をはじめとするさまざまな精神的な不調に働きかける方法として多くの医療機関で注目されているアプローチです。
先ほども触れた「認知の歪み」に気づき、ネガティブ思考から和らげていくためにも役立つといわれています。
通常、何かに挑戦するときすべて完了したならば「良かった」、何一つとして終わらなかったのであれば「ダメだった」、半分終わったならば「半分はできた」と捉えることができます。
しかし、認知に歪みがあると、例え半分は終わっていたとしても「すべてできなかったのだからこの半分は無意味だ」と感じてしまいやすくなります。
認知行動療法では、まずこの捉え方の偏りに本人が気づくことから始まります。
専門家によるサポートを受けながら考え方を整理し、自然と「半分はできた」という捉え方に近づけていくことを目標とします。
このようなバランスの良い考え方は多くの場面で必要となるため、認知の偏りを整えることでさまざまな不調に対応しやすくなると考えられているのです。
マインドフルネス
私たちがネガティブ思考に陥るとき、その多くは過去の失敗を後悔していたり、未来の挑戦に不安を覚えていたりすることが多いものです。
マインドフルネスでは、瞑想などを通して「現在の自分」に焦点を当てることを目的としています。
目を閉じて楽な姿勢をとり、自分の呼吸に集中することで意識をクリアに保ちやすくなります。
気持ちが落ち着くような音楽をかけながら瞑想し、心の深いところからリラックスしてみるのもおすすめですよ。
リフレーミング
リフレーミングとは、偏った考え方をしてしまいがちなネガティブ思考に対し、別の視点に気が付くことで思考の幅を広げていく方法です。
一つのタスクに対して「終わっている」「終わっていない」と極端に考えるよりも、「半分終わっているから後はもう少しだ」という新たな見方に気が付くことが大切です。
自分の最初の受け止め方だけでなく、新たな捉え方も取り入れることで、自分の中に眠っている柔軟で前向きな気持ちにも気が付きやすくなるでしょう。
書き出し
ネガティブ思考のループに陥ってしまうと、頭の中で考えが巡り始め、他のことが考えられなくなってしまうことがあります。
ネガティブな内容で頭がいっぱいになると、嬉しいことや楽しいことがあっても喜ぶ気持ちが入り込む隙間がなくなってしまいがちです。
そこで、自分の気持ちを整理するためにも、思っていることを何でも紙に書き出してみるのがおすすめです。
しかし、書き出すことで頭の中が整理されて考える余白ができれば良いのですが、心が大きく疲弊している状態になると頭が混乱したり、全く書くことが思いつかなかったりして、書き出すことすら難しくなる場合もあります。
これも単なるネガティブ思考か、より深い不調なのかを判断する一つの目安になるでしょう。
イベントなどに積極的に参加
ネガティブ思考で頭がいっぱいになってしまうのは、一人で過ごしている時間が多いことが影響しているかもしれません。
誰とも会話をせず自分に意識が向き続けていると、ネガティブな内容が頭を占め、ループから抜け出しにくくなってしまうことがあります。
そんなときは、自分が参加しやすいイベントを探し、いつもとは違う環境に身を置いてみるのも手です。
これまで会ったことのない人と関わることで、過去にとらわれず新たな視点が浮かびやすくなります。
イベントなどを主催している医療機関や地域コミュニティもあるため、同じような悩みを抱えている人と話す機会を探してみるのも良いでしょう。
自分一人で抱え込むのではなく、周りを頼りながら少しずつ改善を目指すことが大切です。
運動
適度な運動を続けることは、ネガティブ思考を和らげるために重要なポイントと考えられています。
体を動かすと脳から「セロトニン」と呼ばれる物質が分泌されやすくなります。
これはドーパミン・オキシトシンと並んで「三大幸せホルモン」と呼ばれており、心のバランスを整えて精神を安定させる重要なはたらきを担っています。
セロトニンは、喜んだときに分泌されるドーパミンや、不安を感じたときに分泌されるノルアドレナリンの量をコントロールするためにもはたらいています。
不安に支配されやすいと感じる方にとっても、意識したい物質です。
運動を行う上で大切なのは、「なるべく無理なく継続する」ということ。
初日に張り切りすぎず、まずは数分程度の軽い散歩やストレッチから始めてみましょう。
健康的な生活習慣を維持
身体的な健康はもちろん、メンタルを健やかに保つためにも生活習慣を整えることが大切です。
夜更かしや朝食を抜く、好きなものだけを食べるといった生活習慣の乱れは、栄養不足や睡眠不足を引き起こしやすくなります。
体のベースが崩れると精神的にも不安定になり、ネガティブ思考から抜け出しにくくなってしまうことがあります。
まずは食事や入浴・睡眠の時間を揃え、毎日同じサイクルで生活できるように少しずつ調整してみましょう。
朝起きたらすぐにカーテンを開け、日の光を浴びて脳をシャキッとさせるのも効果的です。
タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルのバランスを考えながら、偏りのない食生活を心掛けることも大切ですね。
また、一日の終わりには温かいお湯に浸かったり、お気に入りのアロマやセルフケアアイテムを取り入れて、がんばった自分を労わってあげる時間を作るのもおすすめです。
Bramble | キャンドル
ネガティブな思考で頭がいっぱいになってしまった夜は、お部屋の照明を少し落として、優しい灯りと香りに包まれる時間を作ってみませんか?
「Bramble(ブランブル)」は、モミや松、シナモン、オレンジなどが織りなす、まるで深い森のキャビンにいるようなぬくもりあふれるウッディな香りのキャンドルです。
クリーンで倫理的に調達された素材を使い、ひとつひとつ手作業で注がれたキャンドルは、揺らぐ炎を見つめているだけでも、こわばった心と体をそっと解きほぐしてくれるはず。
頑張った一日の終わりに、自分を労わるリフレッシュアイテムとして取り入れてみるのもおすすめです。
Nodpod | 加重睡眠マスク
ネガティブな思考が止まらないときは、脳や目元が知らず知らずのうちに疲れていることも。
なかなか寝付けない夜は、目元をやさしく温めたり適度な重みを与えたりして、リラックスできる環境を整えてあげるのがおすすめです。
「Nodpod(ノッドポッド)」は、重みのあるブランケットに包まれるような心地良さを目元で体感できる、加重タイプの睡眠マスク。
マイクロビーズが入った4つのポッドが適度な圧力を与え、緊張しやすい目元や顔周りを心地よく包み込んでくれます。
ひんやり感のあるジャージーコットンとふんわり温かいマイクロフリースの両面仕様で、気分に合わせて肌触りを選べるのも魅力です。
Teat | 栃木とちあいか
ネガティブな気持ちが頭を占領してしまったときは、温かい飲みものを片手に、一度立ち止まって深呼吸する時間を作ってみませんか?
「Teat(ティート)栃木とちあいか」は、甘酸っぱく果実味あふれる香りが広がる、食べて飲める贅沢なフルーツティーです。
大切に育てられたブランド苺「とちあいか」の果肉が贅沢に使われており、一口味わうごとに甘酸っぱい香りが広がって、疲れた心を優しくほぐしてくれます。
気分転換したい午後のひとときや、夜のゆったりタイムのお供におすすめです。
関連記事:メンタルブレイクした時はどうすればいい?診断方法や治し方を紹介
| 【まとめ】ネガティブ思考は病気ではない
ネガティブ思考自体は決して病気ではないものの、無理をして放置すれば心身の不調につながる可能性もあります。
「これが自分だから」と諦めたり自分を責めたりするのではなく、生活習慣を整えたりセルフケアを取り入れたりしながら、頭の中を少しずつ整理してみましょう。
時には専門家に相談し、自分に合った対処法を模索することも大切です。
重要なのは、ネガティブ思考も「自分の一部」として受け止めてあげること。
ネガティブになってしまう自分が悪いのではなく、今は少し心が疲れていて、前向きに考える余裕がないだけだと理解してあげましょう。
焦らず時間をかけながら、無理することなく自分に優しいケアを始めてみてはいかがでしょうか。


